ファヨールが100年前に作った管理プロセスのオリジナル・テンプレートは、その後、様々な「改良」が試みられています。オリジナルでは5つのプロセスのうち「計画化」が「予測」、「動機付け」が「命令」となってます。いつ誰が書き換えたのか定かではない(少なくとも私が調べた範囲では不明でした)のですが、ファヨールが生きた100年前が「命令する人とされる人」の時代だったのに対して、現代は「組織メンバー全員の協働」の時代なので、「命令→動機付け」の書き換えは理に適っている思います。ただし、ファヨールは「命令」について「従業員を理解する」「よい規範を示す」「従業員に活動性、創意、献身をみなぎらせる」といった要素を含むと説明していますので、ファヨールが意図した「命令」は現代的な動機付けの要素を含んでいたとも考えられます。
ファヨールを「始祖」とする経営学の流れは管理過程学派と呼ばれており、一時は経営学の主流派となり、著名な研究者によって多種の「改良」版テンプレートが作られていますが、私はここで紹介するファヨール改テンプレートが最も「使える」と思っています。
以下、参考として管理過程学派の各種テンプレート、ドラッカーのテンプレート、PDCAを並べて紹介します。